GO! HAWKS! by kp_sea12

NFLのシアトル・シーホークスを応援するブログです!

【自己紹介】2019年からシーホークスのブログをはじめました。2013年頃からのシーホークスファンです。アメフトのプレイ経験はありません。

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シーホークス 各選手の契約・FAとサラリーキャップ

新労働協約は現在全選手投票にかける段階まで行っていますがなかなか進まないので、今回はFAとサラリーキャップについて。

シーホークスの今季のサラリーキャップは、spotracによれば3/4時点で$59.72M余っています。これはNFLで上から9番目の多さです。十分な補強が期待できます。

spotracで見るシーホークスのサラリーキャップ一覧はこちら。下記にまとめてみました。太字は私の主観で重要な選手です。

※ステータス欄の西暦は「(ベテランに関してはNFL加入年,)契約年(カッコ内はオプション)」。フリーエージェントについては下記のとおりです(こちらの記事もご参照下さい)。

・UFAは無制限フリーエージェント、どことでも契約できます。

・RFAは制限付きフリーエージェント。移籍・解雇経験のある経験3年の若手が主です。上・中・下3種類どれかの契約提示をして引き止めることができます。

・ERFAは独占フリーエージェント。主にドラフト外入団の経験3年未満の若手です。最低年俸以上でオファーでき、その間他のチームとは交渉できません。

※基本給とキャップヒットについては単位は100万ドル。キャップヒット欄にある***印は私が見積もったFA選手の残留可能性です。クラウニーに関しては希望も含まれています(笑)。

※下記の表は随時更新しています。灰色の背景は移籍、黄色は契約未決のFA選手、水色の背景は新加入です。

攻撃名前ステータス基本給キャップヒット
QBウィルソン2012,2019-202318.0031.00
QBG.スミスUFA
再契約
RBカーソン2017-20202.142.16
RBペニー2018-2021(2022)1.462.94
RBホーマー2019-20220.590.62
RBチョイス2019-20210.590.59
RBリンチUFA
*
RBタービンUFA
*
RBプロサイスUFA
**
FBベロア2011,2019-20201.001.00
WRロケット2015,2018-20218.6011.35
WRメトカーフ2019-20220.701.04
WRドーセット2015,20200.910.89
新加入
WRゴードンUFA
*
WRブラウンUFA
**
WRムーアRFA2.132.13
下位テンダー再契約済
WRターナーERFA0.750.75
テンダー取消
WRウスーア2019-20220.590.61
WRトンプソン20200.510.51
WRハート20200.510.51
TEオルセン2007,20201.756.91
TEディクソン2010,2018-2020リリース
TEディズリー2018-20210.660.82
TEホリスターRFA3.263.26
2巡テンダー再契約済
TEウィルソンUFA
再契約
TEジョンソン2019-20210.510.51
TEスウゥープスERFA
リリース
LTブラウン2008,2018-20218.7512.31
LTファントUFA4.607.25
→ジェッツへ
LTジョーンズ2018-20210.660.72
LGアイウパティUFA
再契約
LGヘインズ2019-20220.580.76
LGノックス2019-20210.510.51
CハントRFA2.13下位テンダー再契約済
Cブリット2014,2017-20208.2511.42
C/Gポシック2017-20201.071.40
C/Gフィニー2015,2020-2.503.50
新加入
C/Gフラー20200.660.66
RGフルーカー2013,2019-20202.003.44
ドラフト後リリース
RGルーズERFA0.680.68
テンダー済
RGシモンズERFA
リリース後再契約
Gウォーマック2013,20200.910.89
新加入1y
RTイフェディUFA
→ベアーズへ
RTシェル2016,2020-20211.103.48
新加入2y11M
Tオブウェイヒ2015,20201.302.24
新加入1y3.3M
Tウィーラー20200.660.66
守備名前ステータス基本給キャップヒット
LDEクラウニー
UFA(20.00)******
LDEコーリアー
2019-2022(2023)1.482.46
LDEジャクソン
RFA2.132.13
下位テンダー済
LDTフォード
2018-20200.660.66
LDTジェファーソンUFA(5.10)→ビルズへ
LDTクリスマス2019-20220.510.54
RDTリード
UFA4.109.50
再契約2y23M
RDTウッズUFA
→ジャガーズへ
RDTモネー20200.590.59
RDEアンサーUFA
*
RDEグリーン2018-20210.730.96
DEアーヴィン2012,2020
再加入
DEメヨワ2013,2020
再加入1y$3M
DLジョーンズ2017-20200.760.93
DLソト20200.510.51
WLBケンドリックスUFA
****
WLBバートン2019-20220.660.88
WLBSm.グリフィン2018-20210.660.74
MLBワグナー2012,2019-202210.7514.75
MLBスミス20200.510.51
SLBライト2011,2019-20205.0010.00
SLBバー=カーヴィン2019-20220.590.67
SLBワトソンUFA
*
SLBエラビーERFA0.750.75
再契約済
LBタウモーペヌ20200.660.66
LCBSl.グリフィン2017-20202.142.33
LCBキングUFA
**
LCBリードUFA
*
RCBフラワーズ2018-20210.660.73
RCBソープUFA
再契約
RCBニールERFA0.680.68
テンダー済
CBダンバー2015,20203.253.42
新加入1y3.25M
CBアレン2017,2020-20210.660.66
CBボイキンERFA
リリース
SSマクドゥーガルド2013,2018-20203.605.40
SSヒル2017-20200.750.93
SSアマディ2019-20220.590.75
FSディグズ2015,2018-20215.005.20
FSトンプソン2017-2020リリース
FSブレア2019-20220.781.42
ST名前ステータス基本給キャップヒット
Kマイヤーズ2015,2019-20222.603.60
Pディクソン2018-20210.660.73
LSオット2014,2019-20220.850.98

TEオルセンを獲得したのでおそらくTEエド・ディクソンはリリースとなるでしょう。$3.00Mキャップスペースを増やせます。大きいです。

また、w9から故障者リスト入りし復帰できなかったCブリットにはリリースの噂があります。2014年からシーホークス一筋ですので忍びないですが、これもNFL、というかアメリカンスポーツですね。リリースすれば$8.50Mのキャップスペースができます。これはとても大きいです。

大物UFA選手では、DEアンサーはおそらく再契約しないでしょう。DL陣のクラウニー・ジェファーソン・リードとはぜひ再契約したいです。基本給の欄のカッコ内の数字はspotracによる基本給予想ですが、リードはちょっと高い気がしますね。リードを8Mぐらいにして、クラウニーがもう少し上がるかもしれません(リードはやはり10Mぐらいになりそうです)。攻撃陣では、OLのイフェディ・アイウパティ・ファントをどうするか。OLは強化して欲しいところですが、HCキャロルはOLはあまり変えたくないと言っているので全員残留になりそうです。ただOLに一人大物FA選手を獲る確率はかなりありそうです。

RFA選手は、TEホリスターは最上級の条件提示をしても引き止めるべきです。WRムーアも随所で良い働きをしていましたので引き止める価値はあります。

また、そろそろ各チームでフランチャイズ・タグ、トランジション・タグの予想が出ていますが、シーホークスは今年はタグを使用することはなさそうです。

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ざっとまとめてみました。無制限フリーエージェント選手との契約はアメリカ時間で3/18から解禁となります。来季の戦力補強に期待したいですね!

年に一回スーツ姿で走る男 ~リッチ・アイゼン~

シーホークスには動きがないので、今日は一つ違うネタを。

NFLでは毎年、ドラフト候補生達を集めて、GMやコーチ・スカウト達へ身体能力をアピールする「スカウティング・コンバイン」というイベントを行っています。ここではたくさんのドラフト候補生達が素晴らしい身体能力を見せていて、それはそれでおもしろいのですが、そのコンバインの最後に、毎年40ヤードダッシュをするおじさんがいます。それが、リッチ・アイゼンさんです。

アイゼンさんは今年50歳になりました。彼は、ESPNのキャスターから、2003年にNFLネットワーク初のキャスターとして加入し、以来NFL gamepass内のNFLネットワークでほぼ毎日ホストをしている人気キャスターです。その彼がコンバインで走り始めたのは2005年。ブロンコスのレジェンド、テレル・デービスに「私は40ヤードを何秒で走れるかな?」と聞いたのがはじまりです。



この2005年の最初のチャレンジは40ヤード(36.58m)を6.77秒というタイムでした(ドラフト候補生達は4秒台から重量級のOLで5秒台前半で走ります)。

しかし彼は徐々にタイムを上げていき、2014年にはついに5.98秒と6秒を切りました。本人も感激です。



2005年には35歳、2014年には44歳ですからすごいですね。

そして最速は2016年の5.94秒です。うれしそうですね(動画はこちらからご覧下さい)。



2012年頃からはセント・ジュード小児研究病院への寄付も募りはじめました。これで多額の寄付を集め賞も獲っています。

***

そして、今年も彼は走りました。日本時間で今日3/2の午前中です。ゲストには、能力の高さとともにテンションの高さでも知られる49ナーズのTEキトル、さらに49ナーズのレジェンド(選手生活晩年にはシーホークスにもいました)ジェリー・ライスまで来ました。一緒に出ているお子さんは寄付を行っているセント・ジュード小児研究病院の患者さん(ヴォンちゃん)です。


今年の記録は5.98秒。今年も6秒を切りました。私が今走ってもこんなには走れないと思います。それもスーツですしね。おじさんすごいです。寄付も現在$800,000以上、動画中にキトルも夫婦名で1万ドル寄付していますね。

NFLコンバインは、ドラフト候補生を見るのも楽しいですが、こんな楽しみもあります。NFL gamepassに加入すれば見れますので、ぜひご覧になってみて下さい。

NFL選手の年俸はどう決まるのか


前回はサラリーキャップについて書きました。今回はそのサラリーキャップの基本となる給与の決まり方について書いてみたいと思います。

(※今回もNFL公式のこのページとPacker Zone様を参考にさせていただいています。)

NFLの選手の給与は、完全に自由というわけでもありません。

◆ルーキーの契約と給与

ルーキーの契約はある程度決まっています。

まず年俸は、「ルーキープール」と言って、その年のルーキー全体に払うことができる年俸総額が決まっています。また、ルーキーの契約年数は4年(ドラフト外は3年)、さらにドラフト1巡選手には5年目契約オプションが与えられます。ルーキーの年俸は4年目(3年目)までは前年+25%を超えることができません。これによってルーキーの最初の4年間の年俸は比較的低く抑えられています。

例えばスーパーボウルMVPの3年目QBパトリック・マホームズの今季の年俸(基本給)は$645,000($0.645M)です。前々回の記事に書いたQBウィルソンの年俸($18M)を見れば、ルーキー契約が終わるとマホームズは$25,000,000($25M)程度の年俸(基本給)をもらってもおかしくありません。

ドラフト1巡選手には5年目契約のオプションが与えられます。その年俸は、ドラフト全体10位まではその選手のポジションの前年のTop10の年俸の平均、11-32位の選手にはその選手のポジションの前年の3-25位の年俸の平均となります。結果かなり年俸はかなり増えます。2020年の5年目オプションの年俸はこちら。5年目オプションの契約をするかどうかは5月3日までに決めなければなりません。

・実績による年俸エスカレーター(Proven performance escalator "PPE")・・・ドラフト3巡から7巡の下位の選手には、最初の3シーズンのうち2シーズン、または、最初の3シーズンの平均で攻撃/防御スナップの35%に参加すると、4年目の年俸がRFA(制限付きフリーエージェント)への最低オファー年俸(2020年予想は$2.144M)まで増えます。これをPPEと言います。最近ではタイリーク・ヒルやケンヤン・ドレイクらがこれを獲得しています。シーホークスではRBカーソン、CBシャキール・グリフィン、Sトンプソンが来季これを獲得して年俸が一気に増えます(正直トンプソンはどうなのかと思いますがルールですので仕方ないです)。

また、ルーキーには最低年俸が決められています。2020年は$510,000($0.51M)です。

・独占フリーエージェント(ERFA)・・・NFL経験が3年未満の選手が解雇されると、"Exclusive right free agent (ERFA)" (独占フリーエージェント)というフリーエージェントになります。元いたチームは最低年俸で1年契約をオファーでき、その際は他のチームとは交渉できません。そのオファーもなかった、または拒否した際には下の無制限フリーエージェント(UFA)になります。普通ドラフト入団したルーキー契約は3年以上ですから、ERFAになるのはドラフト外または一度解雇されたルーキーということになります。

◆ルーキー契約が終わった選手の年俸

ルーキー契約が終われば、選手はフリーエージェントになります。次に結ぶ契約の年俸は上限なし(理論的にはチームのキャップスペースまで)になります。3年または4年頑張れば高額のサラリーがもらえるわけですね。

3年または4年以上NFLに在籍した選手の契約が切れると選手はフリーエージェントになります。フリーエージェントには2種類あります。

・無制限フリーエージェント(UFA)

まず、無制限フリーエージェントは、どのチームとも制限なく契約できる完全に自由なフリーエージェントです。NFL在籍4年以上の選手の契約が切れるとUFAになります。年俸も思いのままです。今年は3月18日からフリーエージェント選手と契約することができます。シーホークスの今年のUFA選手はこちらの記事をご覧下さい。

・制限付きフリーエージェント(RFA)

NFL在籍3年の選手の契約が切れると、制限付きフリーエージェントになります。まず該当選手にはチームから1年契約のオファーが届きます。このオファーには、年俸が$4.5M程度(補償はドラフト1巡の権利)、$3M程度(補償はドラフト2巡の権利)、$2M程度(補償はその選手のドラフト巡の権利、ドラフト外は補償なし)の3つのランクがあります。チームは3月13日までに選手にオファーする必要があります。選手はこのオファーを受け入れるかどうか、4月17日までに決めなければなりません。また選手を他チームが引き抜く場合は上に書いた補償が必要になります。シーホークスの今年のRFA選手についてはこちらの記事をご覧下さい。

・最低年俸

ルーキー契約が終わった選手にもNFL経験年数によって最低年俸が決まっています。2020年はこんな感じのようです。

・開幕ロースター登録による基本給保証

NFL在籍4年以上の選手は、開幕にロースター登録されれば1年間の基本給がすべて保証されます。逆に言うと、開幕週にロースター登録されなければ出場した週からの基本給を払えばいいことになります。このことから、開幕2週目から登録されるベテラン選手が多く出ることになります。

・フランチャイズタグ

フリーエージェントになった選手をチームがどうしても引き止めたい、という時、各チーム1名だけを「フランチャイズタグ」指定選手にすることができます。これは、この選手に、その選手のポジションのTop5の給与平均額以上、または、前年の年俸+20%以上の給与を払うことで、選手をチームに引き止めることができるという手続きです。ただ、選手はさらに高額の年俸をもらえるチャンスが減ってしまうため、フランチャイズタグを貼られることは嫌がる傾向にあります。

2019年にフランチャイズタグを貼られた選手はこちら。6人だけです。シーホークスはDEクラークにフランチャイズ・タグを貼ったあと、チーフスにトレードしました。このような手法もよく取られます。

・トランジションタグ

こちらもフリーエージェントの選手をチームに引き止めるための手法ですが、フランチャイズタグよりは弱いです。これに指定されると、その選手が他チームからのオファーを受けた場合、所属チームが同額のオファーを出せば引き止めることが出来ます。トランジションタグに指定された選手の年俸はその選手のポジションのTop10の平均給与額になります。去年はこのタグに指定された選手はいませんでした。おととしはベアーズのCBフラーが指定されています。

今年は上記2つのタグを貼る選手をを2月25日から3月10日までの期間に指定しなければなりません。

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このあたりまではNFLの各サイトで良く見るので、私も理解しようと思ってまとめてみました。何分NFLをきちんと見始めたのは最近なので、間違いがあればご指摘下さい。

次回は、どうもNFLと選手の間で新しいCBA(団体労働協約)がまとまりそうなので、それについて書いてみようと思います。決まれば来季2021年からは試合数が1つ多くなり、プレイオフ出場チームが各カンファレンス1チーム多くなります。

シーホークス、TEグレッグ・オルセン獲得!

大きなニュースが飛び込んできました。カロライナ・パンサーズから解雇されたTEグレッグ・オルセンをシーホークスが獲得しました。






記事中にもあるように伏線はありました。パンサーズQBニュートンがラッセル・ウィルソンに何かを囁いている画像に、オルセンが「まだオルセンはやれるぞ」とニュートンは言ってる、と合いの手を入れています。ウィルソンもそれに反応して、そうだ、と言っています。



これが実現した形ですね。実際ニュートンが何を言ったのかはわかりませんが、オルセンもうまくやった感じです(笑)。

今季のTEのFA市場は、ハンター・ヘンリー(チャージャーズ)やオースティン・フーパー(ファルコンズ)、エリック・エブロン(コルツ)らが有力な選手ですが、彼らは25歳から26歳で若く、契約するなら3年以上の長期ということになるでしょう。そうではなく、34歳のベテランであるオルセンと1年契約したということは、去年怪我で離脱したウィル・ディズリーを今後も主戦として考えているということでしょう。ディズリーは来季開幕に間に合うかは微妙ですが、間に合わなくてもオルセンがいれば十分な戦力です。

そのディズリーもコメントしています。


TEはロースター争いも含めいろんな意味で危険になりそうですね。オルセンと契約したのでおそらくエド・ディクソンはリリースとなるでしょう。彼をカットすると$3Mのキャップスペースができます。結構大きいです。

TEはさらに制限付きフリーエージェントのホリスターがいますが、彼は去年大活躍しましたので残すべきです。ディズリー・オルセン・ホリスターのTE陣であればなかなか強力ですね。

オルセンはパンサーズからカットされたのでドラフト権の補償は発生しません。これも大きいです。年俸は$5.5M保証、最大で$7Mのようです。相場よりやや高めなのは補償がないことによるものでしょう。


オルセンはPFFで見ると、ここ3年は60点台ですが、その前までは80点台を叩き出していました。プロボウル出場も2014-2016です。この当時までは行かなくても、ある程度復活してくれればかなりの戦力になります。ウィルソンならオルセンを活かしてくれるでしょう。

また、オルセンは過去4シーズンで4回しかパスを落としていない素晴らしいレシーバーですが、ランブロッキングはもう一つという評価もあります。そのあたりをどうカバーしていくのか。OL補強も含めて、今後もシーホークスの動きに期待したいですね!

NFLのサラリーキャップとは

私もNFLを本格的に見始めてまだ数年なので、サラリーキャップのことを理解していません。こうやってブログを書きながら見ていきたいと思います。

まず、一般的にサラリーキャップ制というのは、チームが選手に支払う総年俸の上限(と下限)を決めて、戦力均衡を図るやり方です。NFLやNBA、MLBやNHLなどアメリカンスポーツは強弱の差はありますがだいたいこの制度を使っています。一方、日本のプロ野球やJリーグはこの制度を導入していません。ですので、日本プロ野球のソフトバンクの年俸総額が中日の約2倍だったり、JリーグJ1・ヴィッセル神戸の年俸総額は大分トリニータの25倍(!)だったりします。

ではNFLのサラリーキャップ制とはどういったものなのか。

(※以下、NFL公式のこのページを参考にしています。またこちらも参考にさせていただいています。)

NFLの選手の給料は、

①基本給(ベースサラリー)
②契約金(サイニングボーナス)
③出来高(インセンティブ)


の3つに分かれます。

このうち、その年のサラリーキャップに計上されるのは、①、②、そして③の一部です。それぞれについて見ていきます。

①基本給(ベースサラリー)

選手のまさに基本給です。レギュラーシーズンが17試合ありますので、1試合につきこの基本給の1/17が選手に支払われます。出場停止を食らうと1試合につき1/17が没収されます。サラリーキャップには基本給の全額が計上されます。

②契約金(サイニングボーナス)

契約した時にもらえるお金です。選手の契約は1年や5年など様々な年数がありますが、サラリーキャップには契約金をその契約年数で割った額が計上されます。

③出来高(インセンティブ)

選手が予め決めた一定の成績を収めた時に支払われるお金です。このインセンティブがサラリーキャップに加算されるかどうかは、その選手がその成績を実現可能か(Likely to be earned "LTBE")どうかで決まります。実現可能かどうかは前年のその選手の成績によります。

----

例えばQBラッセル・ウィルソンの場合、

契約年数・・・5年(2019〜2023)

①基本給(ベースサラリー)

2019・・・$5M
2020・・・$18M

2021・・・$19M

2022・・・$19M

2023・・・$21M

(Mは百万、$5Mは5百万ドル(約5.5億円)です。)

これはすべてサラリーキャップに計上されます。

②契約金(サイニングボーナス)

$65M・・・これを5年に分けて計上しますので、2019〜2023に$13Mがサラリーキャップとして計上されます。

③出来高(インセンティブ)

公開されているのは2022年のロースターボーナス(選手登録されたらもらえるボーナス)が$5M、2023年も同じく$5Mのロースターボーナスです。これは確実に実現可能ですからサラリーキャップに計上されます。

結果、QBラッセル・ウィルソンのサラリーキャップ計上額(キャップヒットと言います)は、

2019・・・$18M(=$5M+$13M)
2020・・・$31M(=$18M+$13M)
2021・・・$32M
(=$19M+$13M)
2022・・・$37M
(=$19M+$13M+$5M)
2023・・・$39M
(=$21M+$13M+$5M)

となります。

***

これまで、選手との契約では、目先のサラリーキャップ計上額を小さくするため、契約の初年度は基本給を少なくし、そのあと急激に基本給を上げていくという「バックロード型」の契約が多く行われていました。しかし今年から、基本給は前年の基本給+30%を超えてはいけないというルールが制定されました。今後は激しいバックロード型の契約はできなくなります。
(極論を言えばこれまでは初年度$1(1ドルです)、2年目$10M、3年目$30Mのような契約が可能だったのですが、今後はできなくなります。)

また、契約途中で選手を解雇・トレード・引退とすると、「デッドマネー」が発生します。これは、契約途中で解雇した選手の契約金を、解雇・トレード・引退後も元いたチームのサラリーキャップとして計上するもので、選手の雇用を維持するために役に立っています。このデッドマネーは、解雇した年に残りの契約年数の契約金すべてを計上しなければなりません(去年までシーホークスはこれに悩まされていました)。

例えばもし(ありえませんけど)上のQBラッセル・ウィルソンを2021年にカット(契約解除)した場合、契約金のキャップスペース計上の残りが2021〜2023年の3年分ありますので、$13M×3=$39Mがデッドマネーとしてまとめて2021年のキャップスペースに計上されます。

カットしなかった場合の2021年のキャップヒットは$32Mですから、カットによって$7Mキャップヒットが増えることになります。

(キャップセービング(Cap Savings)と書かれているのはこれです。カッコが付いているのはカットするとキャップが増えることを示しています。)

もし契約途中でトレードになった場合は、トレード元のチームのサラリーキャップに契約金が計上され、トレード先には基本給と出来高のみがサラリーキャップとして計上されることになります。

また、以前は、6/1以降に解雇・トレード・引退とすれば、このデッドマネーを今年と来年に分けて計上できるというルールがありました。しかし、このルールは今年から廃止されたとのことです。以前は6/1に多くの選手が解雇されていましたが、今年はそういうことはなくなりそうです。

***

シーホークスのサラリーキャップが現在どうなっているかは、いくつかのサイトが調査しています。Over the Capとspotracが有名でしょうか。Over the Capで見ていくと、シーホークスのサラリーキャップの余裕は約$50Mで、NFLで11番目に多いです。クラウニーに$20M使ったとしても残り$30Mはありますので、さらに戦力補強ができます(通常は非常時のために$10M程度は残しておきます)。

選手のサラリーキャップ一覧を見ると、QBウィルソンが全体の約15%です。すごいですね。次の記事で書こうと思いますが、ルーキーの年俸総額はリーグとして決まっていて比較的安いので、QBがルーキーのうちに他のポジションを補強してスーパーボウルを狙う、というのが定石になっています。今年のチーフスがその恩恵を受けましたね。QBマホームズは近いうちに巨額の契約を結ぶでしょうから、チーフスは今後他の選手の年俸を抑えつつチーム運営をしなければならなくなります。

***

今回はこんなところで。次回は選手の年俸の決まり方について書いてみたいと思います。
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