まずは試合展開からです。

前半はお互いに低調な試合展開でした。最初のドライブでシーホークスがFGを決めたあとは、シーホークスがSニールのタックルでSディグズのインターセプトを奪いますが


そのあとの攻撃は結局パント、2Qではウィルソンがセンターからのスナップをファンブルするイージーミスをしますが、そのあとのジャイアンツの攻撃もパント、見どころは2Q終了前の、ジャイアンツのパントをシーホークスSニールがブロックしてあわやタッチダウンというセイフティだけでした。0-5で前半終了。


後半、シーホークスの守備がジャイアンツの執拗なラン攻撃に疲れてきてしまいます。ジャイアンツRBギャルマンが一気に60ヤード走り、


最後はRBモリスがタッチダウン。2ポイントコンバージョンも決まり8-5と逆転されます。


そのあとの攻撃でシーホークスは4thダウン&1を更新できずターンオーバー、そのスキをジャイアンツが突き、ギャルマンの23ヤードランなどで進み再びモリスがタッチダウンを決めます。


これで14-5。4Qに入ります。

シーホークスの攻撃は4Qに入っても、カーソンがパスを弾いてインターセプトを許すなど低調でしたが、


なんとかカーソンがパスを受けてタッチダウンを返します。


これで17-12と5点差まで迫ります。

しかしシーホークス最後の攻撃も不発、そのまま17-12で試合終了、シーホークスはホームで痛い敗北となりました。

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正直言って完敗でした。ウィルソンの不調や崩壊気味のOLという要因もありましたが、ジャイアンツ守備陣に攻撃をほぼ封じられ、HCジャッジをはじめとしたジャイアンツの戦術勝ちのように見えました。シーホークスは相手が控えQBだという油断はあったのかもしれませんが、そこまで緩んでいたようには見えませんでした。

この試合はちょっと詳しくスタッツを見たいと思います。

◆チームスタッツ

キャプチャキャプチャ2

NFL公式ページからの引用です。ゲームブックも参照しています。

全体の獲得ヤードはほぼ互角、ポゼッション時間もほぼ互角、ペナルティ数やヤードも互角です。パスヤードではシーホークスが勝っていますが、ランヤードでは負けています。大きかったのは1ファンブルロストと1インターセプトですね。あとシーホークスは5サックを食らっています。

サードダウンでの更新率はシーホークス4/13 ジャイアンツ3/12でそう変わりませんが、シーホークスは4thダウンで2回更新失敗しています。ジャイアンツは4thダウンはすべてパントです。

あと注目すべきなのは、シーホークスの攻撃はパスの比率が髙いということです。ランプレイは22/70のみで、ほぼ7割がパスでした。平均では約6割ですから、かなり多いです。 

個人スタッツを見ると、

◆ジャイアンツの攻撃陣

QBマッコイ 13/22 105ヤード 1TD 1INT

キャプチャ
(NFL公式のNEXT GEN STATS(次世代スタッツ)からの引用です。)

マッコイは無理をせず自分の仕事に徹していた印象です。割り切って仕事ができるから控えQBとして長くプレイできているのでしょう。素晴らしい仕事ぶりでした。マッコイは2011年にシーホークスに勝っているようです。

ラン
ギャルマン 135ヤード ※うち前半は6ヤード
モリス 39ヤード 1タッチダウン ※うち前半は15ヤード

前半はほぼランを封じていましたが、後半一気に抜かれました。DLを疲れさせて後半勝負というジャイアンツの策が当たった格好です。LBワグナー・ライトともすでに30歳を超えていますから、相手がこういう戦い方をしてくることは多くなるでしょう。

パス
エングラム 32ヤード
テイト 30ヤード
シェパード 22ヤード
スレイトン 14ヤード
モリス 6ヤード 1タッチダウン


パスは相手に脅威を与えるのみで、長いパスはほとんどありませんでした(上に貼ったパスゾーンの画像をご参照下さい)。マッコイは縦のロングパスが得意ですが、この試合では無理をせず基本ランで攻撃を組み立てていた印象です。シーホークスはパス守備に難がありますが、そこを無理に突かずにジャイアンツが現状でできることを徹底してやったのがジャイアンツの勝利に繋がったのでしょう。HCジャッジ、攻撃コーディネーターギャレットの采配が光ります。

ただ、シーホークス守備はジャイアンツを結果的に17点に抑えているわけですから、大きな問題があったとは思いません。やはり今週の戦犯はシーホークス攻撃陣にあったと思います。

◆シーホークスの攻撃陣

ウィルソン 27/43 263ヤード 1TD 1INT 1ファンブル

キャプチャ2
(NFL公式のNEXT GEN STATS(次世代スタッツ)からの引用です。)

ウィルソンの魅力はここぞという時のロングパスですが、この試合では2つしか成功しませんでした。ジャイアンツ守備陣はセーフティを深いところに2人置き(2-high)、さらにWRメトカーフにはCBブラッドベリーともう1人2人付けて厳重に守っていました。

ラン
カーソン 65ヤード
ウィルソン 45ヤード

RBカーソンは体調が100%ではなかったという試合後の話がありましたが、ファンブルが多くインターセプトを与えるタッチもありました。去年序盤の悪い時のカーソンでしたね。これも攻撃がうまく行かなかった原因の一つでしょう。

パス
メトカーフ 80ヤード
ロケット 63ヤード
カーソン 45ヤード
ディズリー 28ヤード
ホリスター 20ヤード
ダラス 11ヤード
ハイド 10ヤード
ムーア 6ヤード


WRメトカーフはシングルカバーPFF1位のブラッドベリーに対して頑張っていましたが、ジャイアンツの厳重なマークに対してもう一つ成果を出せませんでした。それならウィルソンはアンダーニースに短めのパスをテンポ良く投げていけばいいのではないか、と素人目には思うのですが、どうにもこの試合はテンポが悪かったですね。

NFL公式のNEXT GEN STATS(次世代スタッツ)にはTT(Time To Throw、スナップしてからパスを投げるまでの時間)という統計項目があります。今週はこれが3.38秒と、今季2番目に長かったです。テンポの悪さが数字に出ています。ウィルソンが長くボールを持ってロングパスを狙うも、ジャイアンツの執拗なパスカバーでターゲットを得ることができなかったということでしょう。そしてその結果OLが持たなくなり、5サックを食らい47ヤードをロストしています。

なお、OLはRTシェル、オブウェイヒが怪我で欠場しRTはジョーンズでしたが、そこを狙われていました。ついには試合中ジョーンズも怪我し終盤は4番手RTで今週練習選手から登録されたばかりのウィーラーになっていました。

実際、TTとパサーレーティングには相関があるのか、ちょっとグラフにしてみました。

キャプチャ2

今季の統計のみです。横軸がTT(パスを投げるまでの時間)、縦軸はパサーレーティングです。相関があるかというと微妙ですが、少なくともTTが3秒以下だとほぼレーティングは100以上に収まっています。3秒を超えると良い時と悪い時の差が激しいように見えますね。

試合後のインタビューでキャロルが話していましたが、確かにボールを長く持つこととロングパスで印象的な攻撃をすることはオフセットです。でも、それがうまく行かない時には修正してショートパスメインで戦うのも戦術ではないでしょうか。ジャイアンツQBマッコイはそれに徹していました。ロングパスを狙うにしてももっと緩急をつけるべきです。

キャロルらコーチ陣の妙な采配も目立ちました。54ヤードFGを狙わずオーディブルでペナルティを狙ったあとパントにしたり、4thダウン1でカーソンに突進させずにプレイアクションからパスさせたり。また、パント時にタイムアウトをかけたのは、フィールド上に12人いるかと思ったからだそうですが、妙なところでタイムアウトをかけるのは以前からの悪いところですね。試合後のキャロルのコメントでは、シーホークスは"Uncharacteristic"(らしくない)試合をしたと言っていましたが、来週はなんとか立て直して欲しいものです。

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今週の痛い敗戦で、シーホークスはファーストラウンドバイ(プレイオフ初戦免除)がほぼなくなりました。また、地区優勝には残るラムズ戦を勝つ必要があるでしょう。プレイオフ出場は今週の敗北でも安泰ですが、こんな試合をしているようではプレイオフを勝ち進めませんし、スーパーボウルなんて夢のまた夢です。シーホークス首脳陣はじめ各選手は、今週の試合を見直して、来週以降立て直して欲しいですね。来週のジェッツはまだしも、再来週のワシントンFTは今週のジャイアンツより強いです。気合いを入れ直して欲しいです。