先週ラッセル・ウィルソンが、首脳陣に対して来季はプロテクションを強化して欲しいと提言しました。これを受けて、今週のOL編ではいろいろ考えてみたいと思います。

※スーパーボウルは終わりましたが、NFLの年度が変わるのは3/17ですので、それまでは2020-2021シーズンを「今季」と書いて行きます。

まず、現在のOLのメンバーから。先にレギュラーの5人を紹介して、そのあと控えに移ります。最後に来季のOLについて、ウィルソンの発言とともに考えます。

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◆デュエイン・ブラウン
PFF評価:A+(80点台後半、5th/79)
当ブログの評価:
90点
来季以降の契約:2021年まで、来季キャップヒット$13M
(今季キャップヒット$12.6M)

参加スナップ数 1109

LTブラウンはシーホークスに来て4年目のシーズンでしたが、素晴らしいパフォーマンスでした。OLはパフォーマンスの評価が大変難しいのでPFFに頼っているのですが、PFFの評価は74(2017) > 84(2018) > 74(2019) > 88(2020) と隔年気味ですがとても安定しています。ブラウンももう35歳、契約は来季までですので、少なくとも来季までは安心してLTを任せられそうです。ただ、その次のLTを誰にするか考えないといけない時期にも差し掛かっています。

◆マイク・アイウパティ
PFF評価:C+(60点台後半、37th/80)
当ブログの評価:55点

来季以降の契約:無制限フリーエージェント
(今季キャップヒット$2.5M)

参加スナップ数 575

昨季加入したLGアイウパティですが、昨季終了後には今季はもう契約しないだろうと思っていましたが、結局今季も引き続き契約ということになりました。出場した試合ではなかなか良いパフォーマンスを見せていましたが、参加スナップ数にもあるように、怪我がちで約半分の試合にしか出場できませんでした。シーホークスは控えOLの層が薄いですから、レギュラーには頑丈さが欲しいです。33歳という年齢もありますし、来季はおそらく契約されないでしょう。

◆イーサン・ポシック
PFF評価:D+(50点台後半、26th/36)
当ブログの評価:
65点
来季以降の契約:無制限フリーエージェント(今季キャップヒット$1.40M)


参加スナップ数 1065

ポシックは今季からセンターのレギュラーとなり、シーズン開始前は不安視されていましたが、まずまずのパフォーマンスでした。中盤少し欠場しましたが怪我もあまりなく、まあ合格点のセンターだったと言えるでしょう。ただ、ウィルソンが言うOL強化のためには、まずセンターを安定させなければなりません。強いチームには強力なセンターがいます。ポシックがシーホークスのセンターとして安定したレギュラーになれるかというと、不安定なスナップも見られましたし、ちょっと厳しいかと思います。FAやドラフトでセンターを獲得する必要があるでしょう。

◆ダミアン・ルイス
PFF評価:B(70点台前半、13th/80)
当ブログの評価:90点

来季以降の契約:2023年までルーキー契約、来季キャップヒット$1.11M
(今季キャップヒット$0.89M)

参加スナップ数 1104

ドラフト3巡ルーキーのRGルイスは、今年のシーホークスのルーキー・オブ・ザ・イヤーでしょう。初年度から素晴らしい活躍でした。怪我もほとんどなく、Cポシックが欠場した際には一夜漬けでセンターまでこなしました。特にランブロックのパフォーマンスが素晴らしく、PFFでは83.5となっています。今年のシーホークスのOLが昨季のリーグ最弱レベルからリーグ平均ぐらいまで強化されたのはこの人のおかげと言っても過言ではないでしょう。

来季も安心してガードを任せられますが、RGのままなのかどうか、センターもできるところを見せましたし、LGも空くでしょう。いろんな可能性が考えられます。来季にも期待大です。

◆ブランドン・シェル
PFF評価:B(70点台前半、40th/79)
当ブログの評価:75点

来季以降の契約:2021年まで、来季キャップヒット$5.4M
(今季キャップヒット$3.4M)

参加スナップ数 790

RTシェルは今季からシーホークスに来ましたが、なかなかのパフォーマンスでシーホークスのOL強化に貢献しました。ただ、後半は怪我が多く、オブウェイヒら控えが出場する場面も目立ちました。契約は来季までですが、来季のキャップヒットがちょっと多いですね。ただ、来季まではRTはシェルで行くでしょう。

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◆ジョーダン・シモンズ
PFF評価:C+(60点台後半)
当ブログの評価:65点

来季以降の契約:独占フリーエージェント
(今季キャップヒット$0.68M)

参加スナップ数 732

シモンズはOLの控えとして、RGアイウパティが欠場した時やLGルイスがセンターに回った時などにレギュラーとして出場し、まあまあのパフォーマンスでした。控えの便利屋としては十分の活躍だったと思います。ただ、レギュラーを担えるかと言うと、出場した試合を見た感じではちょっと不足している気がしますね。

シモンズは2017年レイダースにドラフト外で入団、シーホークスには2018年加入ですので、来季は独占フリーエージェントとなります。最低年俸で独占的に再契約できますから、ぜひ契約をオファーして残しておくべきでしょう。

◆セドリック・オブウェイヒ
PFF評価:C+(60点台後半)
当ブログの評価:60点

来季以降の契約:無制限フリーエージェント
(今季キャップヒット$2.24M)

参加スナップ数 308

オブウェイヒも今季からシーホークスに加入しましたが、ほぼRTの控えとしての出場でした。代役初出場の試合では頼りないところもあったものの、出場2試合目からはそこそこのパフォーマンスだったと思います。ただ、年俸なりの働きとは言いづらいので、プロテクション強化を狙うのであれば、来季以降は他のOLを探すことになるでしょう。

◆ジャマルコ・ジョーンズ
PFF評価:D+(50点台後半)
当ブログの評価:50点

来季以降の契約:2021年までルーキー契約、来季キャップヒット$0.91M
(今季キャップヒット$0.74M)

参加スナップ数 232

ジョーンズはOLの控えとして昨季光るものを見せていたので、今季の活躍を期待されていましたが、怪我も多く出場は232スナップにとどまりました。パフォーマンス自体もそこまで良いものではなく、上のシモンズに控えの一番手を取られてしまった格好ですね。ジョーンズは来季までルーキー契約ですので、ぜひ飛躍を遂げてもらいたいものです。

◆カイル・フラー
PFF評価:F(30点台前半)
当ブログの評価:20点

来季以降の契約:無制限フリーエージェント
(今季キャップヒット$0.66M)

参加スナップ数 107

フラーは当初はセンターのレギュラー候補としても期待されていましたが、薬物規定違反で最初の2ゲーム出場停止となり、その後ロースター登録されましたがセンターの控えに置いておかれたままでした。ポシックが怪我で欠場したw10で初出場しましたが、ひどいパフォーマンスで、翌週には急造センターのGルイスに役割を取られてしまいました。年俸は安いので仕方ないとも言えますが、残念な選手獲得でしたね。

◆チャド・ウィーラー
PFF評価:C+(60点台後半)
当ブログの評価:
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来季以降の契約:無制限フリーエージェント


参加スナップ数 65

第4タックルとしてシェル・オブウェイヒ・ジョーンズが不在時に出場していましたが、シーズン終了後ガールフレンドへのドメスティックバイオレンスで逮捕され、シーホークスを解雇されました。もうフットボールには戻れないでしょう。今後裁判が行われます。たいへん残念な事件でした。

◆B.J.フィニー
PFF評価:-
当ブログの評価:
-
来季以降の契約:現在ベンガルズ所属(今季キャップヒット$1.47M+2021デッドキャップ$1.00M)


出場なし

今季開始前にはかなり強力な補強として、センターのレギュラーまで期待されていたフィニーですが、首脳陣の評判が悪くセンターはずっとポシックで固定され、出場はありませんでした。その後、ベンガルズからDEダンラップを獲得する際に、その対価としてベンガルズへ移籍していきました。うまく不良債権を処理できましたが、ただ、来季デッドキャップが$1M残ってしまいました。ちょっと残念です。結局フィニーはベンガルズでも出場なしに終わっています。

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さて、ここからが今回の本題です。シーホークスのOLは現状どうなのか、強化が必要なのか、考えてみます。

まずウィルソンが言っていたのは、被サックが多いということです。実際に多いのか統計を見てみると、確かにウィルソンは今季52被サックでNFLトップです。

ただ、これはOLだけの責任なのか。PFFのアナリストがツイッターで書いていましたが、



サックされるかどうかというのは、QBとOLの共同作業です。OLのみの責任に帰するものではありません。そこはウィルソンも当然認識していて、自分も改善できるところを改善する、と言っています。実際、上のPFFのアナリストパラッツォーロの解析では、52回のうち14回のサックはウィルソンのみの責任によるものだ、と言っています。52から14減れば、NFL7位、カズンズやスタッフォードぐらいの被サック数です。

またOL自体も、今季のOLはPFFのランキングでは14位、パスブロックランキングでも16位と、QBがウィルソンになって最高のランキングでした(昨季はNFL最低レベルでした)。ですので、ウィルソンにも改善の余地が多くあります。このアナリストも最後のツイートで書いていますが、1.もっと早く判断すべき、というのは、私も試合を見て今季の後半で特に感じていたことです。ボールを長く持ちすぎれば、当然OLは突破されやすくなります。ウィルソンはもっと早めの判断を、そして攻撃コーディネーターはそういう戦略を来季は立てていくべきです。

もちろん、OLのプロテクションも改善していかなければならないでしょう。OLは、個々のメンバーというよりは、5人のチームの共同作業でパフォーマンスが決まると思います。チーム作業を向上させるのはコーチングでしょう。ラムズから来たランゲームコーディネーターのディッカーソンは、元はラムズのOLコーチでしたから、OLの改善にもぜひ寄与して欲しいです。今季のラムズの被サックは25とNFLで6番目に少ないものでした。

NFLはハードキャップ(厳格なチーム年俸総額制限)制度ですから、OLの年俸も気になります。こちらで今年の各チームのOL年俸を見ることができますが、確かにOLの年俸は平均より低めです。2018年までさかのぼっても平均より下になっています。ただ、ルーキーが活躍すればルーキー契約の4年間は年俸が低く抑えられるので、それ次第とも言えます。シーホークスのルーキーでOLのレギュラーとして近年定着できたのは、2014年2巡のCブリットと、パフォーマンスは微妙でしたが2016年ドラフト1巡のGイフェディぐらいでしょう。ルーキー契約から延長できたのはブリットのみです。それを考えると今年のGルイスの活躍は本当に素晴らしいものでした。来季はドラフトのピック数が少ないですが、ドラフト2巡でOLを獲得するかどうかがチームのウィルソンに対する一つの答えになると思います。

個々の選手について考えると、LTブラウン・RGルイス・RTシェルは来季も残留するでしょう。考慮すべきはLGとCです。2021年のフリーエージェント選手ランキングを見ると、大物はTトレント・ウィリアムズ、Gブランドン・シャーフ、Tテイラー・モートン、Gジョー・スーニー、Cコーリー・リンズレー、Tラッセル・オクングら、結構いますね。リンズレーあたりを連れて来れればすごいと思いますが、年俸総額制限との兼ね合いもあり、なかなか難しそうでもあります。

こちらの記事を見ると、パッカーズCリンズレーを含めて、スティーラーズGマット・ファイラー、チーフスCオースティン・ライター、カージナルスTケルヴィン・ベッカムの名前が挙がっています。来季OLはどういう補強をするのか、注目して行きたいところです。

今朝上がっていたESPNのこの記事も参考になりますね。大意は上の文章と変わらないようです。

この記事にもありますが、このオフにQBウィルソンをトレードというのは、来季のデッドキャップ(使えない年俸)が$39Mもできてしまいますし、まったく現実的ではありません。

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次はDL編です!